先日、現代美術家の奈良美智の私設アートスペース、N's YARDを訪れました。
睨むような眼差しの女の子の絵で有名なアーティストです。
本好きな方ならば、吉本ばななさんの本の装丁で見たことがあるかもしれません。
奈良さんが描く女の子は一見可愛いのですが、淡々として見える表情にも、様々な感情が込められているように感じます。
どこか反抗的だったり、絵によっては凶器を手にしていたり、危険要素も含む、『ちょいこわ可愛いアート』です。
特に印象的だったのは、杉田洋さんとの共同制作した作品『Rain Drops』(上の写真)です。3メートルもある大きな作品です。
一見パステル調なのに、暗めの色も使われていて、なんとも言えない不思議な雰囲気のする絵です。
大きな目に溢れた涙は、まるで、感情が沸点に達する直前の表情を切り取っているかのようです。
作品名の『 Rain Drops ( 雨粒 ) 』は、このあとに、少女が沢山の涙を流すことを連想させます。
東京の大きな展覧会などでは、会場が沢山の人で混雑していることが多いです。
有名な絵は人だかりが途切れず、やむを得ず、人と人の隙間から覗くようにして鑑賞することもあります。
その点、N's YARDは、人が少なめだったことが良かったです。おかげで、作品と静かに向き合うことが出来ました。
人との距離や会話や雑音を気にせず、誰にも邪魔されずに、ゆっくり作品を観る。
絵画鑑賞する時の理想の環境とは、そういうものではないでしょうか。
入り口からの小道、雑木、廊下、照明、カフェ、案内、トイレなど、隅々までアーティストの美意識が感じられました。
とても贅沢な時間を味わうことが出来ました。
※お土産に買ったポストカードです。↓
オリジナルの記事を載せています。当サイト内の文章、情報(内容)、写真等の無断掲載及びリライトは、ご遠慮ください。