私は、海外の人達との交流を通じて、色々な違いに気付かされました。国際交流が進む現在では、グローバル感覚が大事だと言われます。でも、私達の考え方や日常生活の常識は、日本だけの基準かもしれないのです。自分の体験のエピソードを例に挙げて、説明します。
以前、私が外国人宅のパーティーに参加した時のことです。様々な国籍の人達と会話を楽しんでいたのですが、冬の季節だったので、風邪についての話題になりました。その時に、「日本人は身体が弱くて心配性の感じがする」という意見が出ました。理由は、「日本人は風邪を引くとすぐ病院に行くし、予防としてマスクをしている人も多いから」だそうです。マスクをしない文化なので、冬や花粉症の時期などマスク姿が多い日本の光景は、異様に感じたそうです。※「風邪を引いた時は熱いシャワーが効く」そうで「病院には行かないのが普通」という人が多かったです。ついでに、風邪の時に何を食べるか聞いたところ、アメリカ人の1人が「コーラとクラッカー」と答えました。私が少し驚いていると、「だって塩分も糖分も取れるから点滴と同じ成分でしょ」と堂々と答えていました。他にも、フランス人の定番の朝食は甘い物で、毎朝ココアにクロワッサンを浸して食べるそうです。日本のお餅が大好きだと言うので、食べ方を聞いたら、チョコレートを乗せて溶けかけを食べるのだそうです。それと、身体が大きい人が多いのですが、食べる量がかなり違います。日頃から、「日本のレストランの食事の量は少な過ぎる!」と言っていた人の夕飯に招待されました。私の前に、すごいボリュームのパスタが置かれたので、みんなで分けるのだろうと思っていたら一人前でした。美味しかったのですが、食べても食べても一向に減らず、最後は涙目で頑張りましたが、食べきれませんでした。私以外の人達はというと、完食でした!ほんの一例ですが、風邪と食事だけでも、このように基準が大きく違っているのです。※コロナウィルスの感染拡大の影響で、現在では、欧米でもマスクをする習慣が普通になってきました。
一方、ガッカリした経験もあります。飛行機の中で、紙袋に入ったサンドイッチを、客室乗務員が私のテーブルに投げてよこしたのです。アジア人への差別?と思い、一瞬腹が立ちました。愛想も無く、接客態度も日本の客室乗務員とは大違いです。でも、物を投げて渡すのは日常生活では割とあるようで、日本人から見ると行動全般が少しガサツです。また、ある国で現地ガイドさんと話をしていた時のことです。同世代のガイドさんとの会話も弾み、お腹が空いてきたので、「美味しいお店を教えて」と気軽に聞きました。すると「情報料は一店舗につき1000円。私に支払ってくれたら教えます」という答えが返ってきたのです!ビジネス的な会話が始まったことによって、友達感覚の楽しい気持ちが一気に冷めてしまいました。タダで情報をもらえると思っていた私は、非常識な人間だったのでしょうか?また、両替所で5千円を現地のお金に両替しようとして渡したら、「NO!1万円オンリー!」と言われました。えっ?と思ったので「5,000円ではダメな理由を説明して欲しい」と聞いたら、すぐ両替してくれました。(?)残念なことに、海外では日本人は甘く見られがちです。不利にならないよう自己主張が大事です。英語は、コミュニケーションツールだけでなく、『不利益から身を守る武器』です。戦う英語も必要です!別の日にお世話になった運転手さんは、「家の庭にバナナの木があるから」とバナナをくれました。(無料です。)そのバナナは小さかったけれど(多分モンキーバナナ)、日本で食べるよりもずっと濃厚で美味しいものでした。彼は、自分の車や家族の話などを楽しそうに話していました。色々な人がいるんだなぁ、と思いました。
人の価値観は、国籍、民族、宗教、習慣、教育、家族、経済状況などから様々な影響を受けます。しかし、私達日本人は、比較的似ている環境で育つため、知らず知らずのうちに許容範囲が狭くなりがちです。私が英会話を通して学んだことは、『色々な考え方や行動を、頭から否定しないで一旦受け入れる』ことです。グローバルという言葉は、英語で「国際的な」「世界的な」という意味です。国際的と聞くと、英語ペラペラのイメージがあります。でも、語学力以外に大事なことが『感覚』です。『自分の常識や考え方が他の国の標準だとは限らないと常に自覚すること』がグローバル感覚への第一歩です。そして、その感覚は、異文化の人達と直接交流することで、徐々に培われていきます。もちろん、戸惑ったりイヤな気持ちになる出来事もありますが、まずは、違いを受け入れましょう。そういう経験を重ねていくと、謙虚になって、海外の人に対して、少しだけ寛容な心を持てるようになります。そんな人達が増えていけば、徐々に差別や摩擦が少なくなり、平和な世界になっていくのではないでしょうか。 ミント音楽教室
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