最近、ピアノ男子が増えている。
以前は、ピアノを習う男子の割合は、全体の1割を切っていたように思う。
発表会でも、男子が1人か2人だけという光景は珍しくなかった。
でも、男の子の入会が、じわじわと増えているのだ。私の教室では、割合は2割を超えている。
この事実には、驚くと同時に、とても嬉しく感じる。
昔は、『ピアノは女子の習い事』といったレッテルが貼られていたように思う。
小学校高学年になると、数少ないピアノ男子はピアノを習っていることを隠すような風潮があった。
同級生が、からかったりするからだ。実際に、そんなささいなことがきっかけで、その時期に辞めてしまう子も多い。
思春期前半の男子は、周りの人間にどう思われるかに振り回される。小さな事にプライドが傷付いてしまうものだ。
その時期に、同様の理由で辞めてしまった私の息子は、「ピアノを続けていれば良かったな。」と、後から言っていた。
時代の流れが変わった。世の中はジェンダーレスな方向へ向かっている。人々のピアノへの見方も、変化してきている。
例えば、ピアノが脳に良い影響を与えることが脳科学者によって発表されたことは、教育業界でも注目されている。
難関中学に多数合格させている塾長が、子どもにオススメの習い事は?という問いかけに「ピアノです」と答えている。
また、ピアノYouTuberの男性もたくさん出てきて、とても人気がある。アイドル並に女性ファンが沢山いる。
いつの間にか、ピアノ男子のイメージは『女々しい』から『カッコ良い!』と変化しつつあるようだ。
実際、ピアノは男子にも向いている楽器だと思う。好きな事への探究心や執着が強いし、手首が強く筋力があるからだ。
小さな生徒さんが、いつか堂々とピアノを弾き「カッコ良い!」とみんなを驚かせる日が来るのを、秘かに夢見ている。
●ピアノ男子はモテる?
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