『東大生の2人に1人はピアノを習っていた』というデータがある。また、開成高校では、ピアノの授業があるという。
カナダの大学の研究では、長期間にわたり楽器を習ったり演奏している高校生は、数学、科学、英語の点数が高かったという。
残念なことに、同じ音楽でも歌の場合には学力が上がることはないそうだ。
こういう情報を聞くと、「ピアノを習えば学校の成績が上がるのでは?」と短絡的に思う人も多いだろう。
でも、色々な生徒さんを見てきた私の経験から、それに対して個人的な意見を述べさせて頂きたい。
実は、成績優秀な生徒さんは、進み方が早いのである。つまり、家で練習をきちんとしているのだ。(長時間ではない。)
ところが、そうではない生徒さんの中には、下手するとレッスン日しかピアノを触らなかったりするタイプがいる。
また、習い事が非常に多い生徒さんや体力が無いタイプなどは、心身共に疲れてしまい練習時間が取れない傾向にある。
どちらも、ピアノ教室が唯一の練習場所のため、同じ間違いを指摘されても直らずに曲がなかなか進まない傾向にある。
それでも、ピアノの先生達は、来てくれた時間内で生徒さんのパフォーマンスを上げようと、必死に努力をしている。
そして、レッスンの最後に少し弾けるようになるのだが、その後練習しないため忘れてしまう。当然、指も動かない。
実は、全体的に生徒さんの進度が以前と比べて遅くなっていることは、最近のピアノの先生達に共通する悩みである。
水泳などの習い事とピアノが大きく違うのは、家での練習が上達の鍵(ベース)になる点だ。
しかし、ピアノの先生は、日常生活まで口出しは出来ない。「家で練習して下さいね。」と伝えるのが限界だ。
つまり、たとえカリスマピアノ教師であっても、家で練習しない生徒さんを劇的に上達させることは不可能なのである。
両手を使ってピアノを弾くことは、脳への刺激が大きく、様々な利点があることは脳科学的にも明らかにされている。
ならば、よく考えてみてほしい。週一回だけの刺激と毎日の刺激では、どちらが脳に効果を与えるだろうか?
筋トレと同じように、練習の頻度とそれに費やした時間は、後々の結果に非常に大きな差を生み出していくものなのだ。
※まずは、レッスンの次の日(記憶の定着)、レッスンの前の日、その中日の週3日練習をすることを目標にしましょう!
●ピアノ教師は見た!!
成績が優秀な生徒さんの特徴とは?
https://www.mintpiano.net/blog/59211/
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