実は、ピアニストにとって、顔の右半分が大事である。
なぜなら、ピアノは客席から左側が鍵盤になるように配置されるため、演奏中は常に顔の右側を見られているからだ。
私も色々なピアニストの演奏会に行っているが、記憶に残っているのは音楽とピアノを弾いている時の演奏者の横顔だ。
ところで、芸能人で撮影の際の顔の角度(向き)に特にこだわる人がいる。
歌手のマライア・キャリーは、会見やインタビューの時に左側はNGで、必ず右側からカメラを撮らせるという。
それは、彼女の写真を見比べた時に、右側からの表情の方が、より美しく見えたからだそうだ。
ただ、ピアニストの場合、マライアと違って、斜め右側からではなく、真横から人に見られる。
他の楽器では、お客様と対面した状態で演奏するというのに、横を向いたまま演奏するピアノは、少し変な感じがする。
ピアニストのソロコンサートが2時間あるとしたら、お辞儀や出入りの時間以外は、ほぼ横顔を見られている状態だ。
もちろん、お客さんは演奏を聴きに来ている。でも、曲を楽しみながらも、同時に演奏者の顔の表情も見ているものだ。
生演奏での弾く時の表情や身体の動きも、パフォーマンスの一部とも言える。
しかし、横顔は無防備になりやすい。第一、自分の横顔というのは自分で見えないから、作ることが出来ない。
私の友人で、ピアノを弾く時に、より美しく見えるタイプがいる。鼻筋が通っていて顎のラインがキレイだからだ。
残念ながら、正面の顔と違ってメイクテクニックでの誤魔化しが効かないのが横顔だ。素材の良さが決め手になる。
ただ、男性の場合は、イケメンでなくても、ピアノを弾くとカッコ良く見える人が多い。(ピアノマジック)
また、ピアノを弾く人の横顔には、正面の顔には出ない素の表情、情熱、真剣さなどが表れる。
だから、人気のあるピアニスト達は、CDジャケットや動画での横顔(右半分)が魅力的な人が多いように思う。
つまり、ピアニストにとって、顔の右側が聴衆へのアピールポイントであり、横顔美人(ハンサム)は少しだけ得をする。
もし、あなたが横顔に自信があるのなら、楽器は是非ピアノを選んで欲しい。将来、強力な武器になるに違いない。
ちなみに、長い髪の生徒さんには、発表会当日は顔の右側がハッキリ見える髪型にして下さい、と伝えている。
ヘアアクセサリーなどを付ける時は、右側に付けると華やかに見えますよ♪
※私が、チャーミングな横顔で真っ先に思い浮かぶのは、グレン・グールド(坂本龍一セレクションのCDジャケット)。
白黒写真だけれど、まるでピアノと遊んでいる少年のような若き日のグールドの自然な表情が、とっても素敵!
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