のどに悪い食べ物のナンバーワンは、唐辛子である。つまり、唐辛子を使っている食べ物全般がNGと言える。
それらは、のどの粘膜を刺激するので声がスムーズに出しにくくなる。特に、声楽曲を歌う時、ダメージが大きくなる。
元々辛いものが苦手な人は、全く問題がない。でも、辛いものが好きな人間にとっては、控えることが結構つらい。
これは、心理的には、モデルなのにケーキが大好き、という場合と非常によく似ている。つまり、ストレスを強く感じるのだ。
ところで、『千の風になって』がヒットした声楽家の秋川雅史さんは、コンサート後に激辛を食べるそうだ。
すごく分かる。秋川さんは、辛いものが好きなのだろう。だから、普段は我慢して、終わってから思い切り食べるのだ。
辛い物を食べると代謝が良くなり、たくさん汗をかいてスッキリする。ストレス解消の役割をしてくれるように思う。
世の中には、辛いものを食べても全然大丈夫な人もいるが、私は、激辛を食べた途端に、話し声がかすれるタイプだ。
なので、辛みの弱いキムチや麻婆豆腐、中辛のカレー、緑のタバスコなどを意識して選んでいる。(結局、食べている!)
ただし、あくまでも妥協であって、実は満足度は低い。
そして、たまに誘惑に負けて、衝動的に激辛を食べてしまう。その後、2日くらい喉の調子が悪くなって、結局後悔する。
辛いものは喉に良くないが、食べたい物を我慢してストレスを感じるのも、声に良くない。2つの矛盾のせめぎあいだ。
声は、体調が良くて心理的なストレスが少ない時に一番響きが良くなるのに、辛いもの好きは我慢を強いられるのだ。
ちなみに、辛いもの以外で喉に良くないのは、アルコールとタバコだ。
だから、アルコール、タバコ、辛いものの全部が元々苦手な人は、歌うための体調管理の点ではパーフェクトに思える。
ところが、上記の3つ全てを好まないタイプは、食べることやスイーツが大好きな人が多くて、太りやすかったりする。
もし、健康上や美容上の理由などでダイエットが必要になってくると、今度は食べたい気持ちとのジレンマが生まれる。
人生とは、なかなか上手くいかないものだ。
※本当は、本格的タイ料理店のトムヤンクンとグリーンカレーが大好き。どちらも、喉の破壊力が大きい。
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