北京オリンピックが開催されている。
私は、フィギュアスケートを観るのが好きだ。アイススケートのショーにも何度か足を運んでいる。
テクニックを披露しながらも、曲の世界観を表現するところが、ピアノと似ている気がするからだ。
今日、男子のフィギュアスケートのフリーの演技が行われた。
羽生結弦選手の4回転半への挑戦は、『ファーストペンギン』の精神そのものだった。称賛に値する。
着地に失敗し、氷面に打ち付けられる。『それも含めての『天と地と』という作品だったのかな』と本人が言っていた。
羽生選手は、アスリートでありながら、真の芸術家なのだと思う。世界観が違う。その意味でも異次元の選手だ。
ジェーソン・ブラウンは、4回転を飛ばないが、『シンドラーのリスト』の音楽の内面性を表現していて素晴らしい。
宇野昌磨選手も、自己最高難易度のプログラムに挑んだ。これからも、自分の限界を超えてゆくだろう。
鍵山優真選手は着氷が滑らかで、リズム感と音楽の捉え方も抜群だ。今後が楽しみな選手だ。
金メダルのネイサン・チェンは、前回のオリンピックでの悔しさをバネに練習してきたという。
エルトン・ジョンの伝記的映画『ロケットマン』に使われた音楽に合わせ、次々とジャンプを決め、圧巻の演技だった。
その映画では、エルトンが悩み、成功しながらも自分を見失い、心身がボロボロになり、再起するまでが描かれている。
最後、楽しそうに踊るネイサン・チェンの表情や姿が、エルトンの映画と重なり、涙ぐんでしまった。
オリンピック選手の笑顔を見るたびに、その裏で、どれ程の汗や涙を流してきたのだろうか、と思ってしまう。
様々な試練を乗り越えてきた経験が、それぞれの選手を強くして、より輝かせている。
出来れば点数など付けずに全員にメダルを掛けてあげたい。感動をありがとう!
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