ピアノの先生に限らず、ミュージシャンは、店舗のBGMを聴いてしまうものだ。耳にフタをすることが出来ないからだ。
それぞれの店舗の種類によって、使う音楽のジャンルが違うのは、面白いことだなぁ、と感じている。
BGMが直接耳に入ってくるものの、それで品選びに差し支えたり居心地が悪くなってしまうことは、ほとんど無い。
でも、BGMで困ってしまうお店が1つだけある。
WonderGOOという書店だ。主に北関東で店舗を展開している本屋のチェーン店だ。
本屋だけれど、文房具、コスメ、CDも販売し、レンタル(CD、DVD、コミック)も出来る。※最近レンタル部門は廃止。
コンビニエンスストア的な本屋さんと言える。便利なので、私も時々利用している。
困るポイントの1つは、書店のBGMの音量だ。明るい音楽なのだが、ゲームセンターのように少し大きめだ。
そのBGMによって、大型店とは違う活気のある感じを出したいのだろうな、と分析する。いわゆる住み分け作戦だろう。
そのことは許容範囲だが、一番困っているのは、2つの違う音楽が同時に鳴っているエリアがあることだ。
たいてい、CD売り場の近くだ。最新の音楽が流れている。書店用のBGMも重なって聴こえる。
しかし、その近くに小説(文庫本)のコーナーがあるのだ。(なぜか、私の利用する店の場合は、そんな配置になっている。)
そうだと、なぜ困ってしまうのか?
それは、立ち読みしている本の内容が、全く頭に入らなくなるからだ。
私はアマゾンで本も買うが、立ち読みでは文章の雰囲気も感じ取れるから、その点が本屋のメリットだと思っている。
それなのに、文章を読もうとしても、どういうわけか読めない!理解出来ない。一時的な失読症のようになってしまうのだ。
BGMのせいだ。2つのBGMが同時に流れるということは、テンポも調性も2つで和音も不協和音になり、気持ちが悪い。
別に、それらの音楽を聴きたい訳でもなく聴こうともしていないのに、耳に入ってくるために脳が疲れてきてしまう。
本を読めないことで、更にイライラ感が増す。我慢の限界に達して、本は買わないで本屋を出る。このパターンがある。
もし、2つのBGMが同時にかかっていなかったら、本を読めるから、店の売り上げに多少なりとも貢献出来るはずだ。
他の例では、茨城県庁近くの川又書店だ。BGMは一種類なのに、問題がある。
それは、クラシックピアノがBGMとしてずっと流れているからだ。普通は、穏やかな落ち着く空間だと感じる人が多いだろう。
しかし、私の場合。本を見ているのに、いつの間にか曲の弾き方を分析している自分がいる。やはり集中出来ないのである。
困ったものである。たまに変な本を買ってしまうのは、そのせいかもしれない。
※お店に決する苦情ではありません。音楽をしている人の中には、こういう感覚を持つ人もいることをご理解下さい。
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