最近、歯医者の定期検診に行った。待ち時間に、そこに置いてあった週刊文春を手に取った。
林真理子さんのコラム『夜ふけのなわとび』を読んだ。彼女のエッセイは、とても読みやすい。
大作家なのに、家では、「ずっとテレビばかり観てる!」「遊んでばかり!」と旦那さんに罵られているという。
この記事には、笑ってしまった。はたから見れば、そう見えるのだろう。
しかし、彼女の場合は、生産性が極めて高いゴロゴロだ。ふとした瞬間に、作品へのヒントを見つけるかもしれない。
また、人との交流は、セリフのリアリティーにつながるだろう。作家の頭からは、高感度のアンテナが伸びている。
それに比べ、普通の人のゴロゴロの場合は単なるヒマ潰しだ。でも、見た目は、どちらもナマケモノにしか見えない。
作家のように物語を生み出す作業には、ものすごい集中力が必要だろう。リラックスは、そのための充電でもある。
ちなみに、私の娘も家ではナマケモノにしか見えない。動かないので、息をしているのかと何度も確認したこともある。
そして、実際に、ナマケモノのぬいぐるみを愛用している。でも、驚くことに、家の外ではキビキビしているらしい。
ピアノの先生も、レッスン、練習、仕事関係以外の時間はゴロゴロしている人が多いように思う。
その姿は、ただのナマケモノのように見えるかもしれないが、(たぶん)小さなアンテナを立てて充電している。
※ナマケモノにとっては、あのスローな動きは最速(!)なのだそうだ。代謝や筋肉量が他の動物より極端に低いらしい。
そうだとしたら、一生懸命頑張っているのに、のんびり屋の代名詞にされているナマケモノは、少し可哀想な気がする。
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