ピアノの先生は、幼児からシニアの方まで、幅広い年齢層の生徒さんにレッスンをしている。
生徒さんの年齢、性格、目的に合わせて、指導方法や教材、時に話し方も少し変えている。
ただ、レッスンでピアノを弾く場合、生徒さんは家で弾く時よりも緊張してしまい、ミスを連発したりする。
そんな時には、生徒さんの緊張をほぐすために、時折短い雑談を入れる時もある。(たまに、脱線することも。)
ある時、男子高校生が雑談で「休みの日は一日中スマホやってます。何から何まで出来るから飽きないっす。」と言う。
ここまでは、想定内の答えだ。私も、スマホは色々便利だと思っている。
ところが、「先生が高校生の時、スマホが無くて、目茶苦茶ヒマだったんじゃないですか?」と逆に質問されたのだ。
この言葉にショックを受けた。私が高校生の時、スマホが無かったけれど、全然ひまじゃなかった。
友人と出掛ける時も、待ち合わせ場所を間違えたり、迷いながら目的地に着いたり、それはそれで楽しかった。
本当にひまな時は、むしろ、ひまを楽しむ(つぶす?)ための工夫をあれこれ考えて、頭の中が忙しかったように思う。
でも、誰もがスマホを持つ世界に生きている高校生にとっては、スマホが無い生活は、退屈極まりない感覚なのだろう。
もしかしたら、世代間ギャップは私が考えている以上に大きいのかもしれない。
けれども、真剣にピアノを弾いている姿を見ると、本質的な部分は同じだなぁ、と感じて、少しホッとする。
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