私の友人で、元マラソンランナーがいる。引退した後も市民マラソンに参加していて、上位の成績だそうだ。
友人のすごい所は、当たり前のように毎日走っていることだ。私には、彼女がとても意志の強い人間に思えてしまう。
「今日はサボっちゃおう、とか思わないの?」と聞くと、「走らないと体調が悪くなるんだよね。」と驚きの答え。
「だから、雨が降っていても、ザーザーでなけりゃ、すぐ走りに行っちゃう。」「えーっ。すごいね。」と感心する。
でも、考えてみれば、ピアニストやピアノの先生も似ているかもしれない。
ずっとピアノを弾いていないと、身体が重い感じになり、自律神経も少し乱れてくるような感じがするのだ。
体調が少し悪いな、と思う時も、ピアノを弾くと正常に戻るような気がする。弾いているうちに頭もスッキリしてくる。
もちろん、高熱など本当に体調が悪い時は無理だけれど、少しだるいなと感じる時にはピアノは効果的だ。
多分、指を動かすことによって、脳や身体の血流が良くなるからだと思う。
だから、ストイックに見えるスポーツ選手や音楽家は、実は身体がその運動に適応しているだけなのかもしれない。
つまり、努力や根性というより、身体自体が常に動きを欲しているという生理的な感覚で練習をしているのではないか。
いわば、泳ぎを止めると窒息死してしまうと言われるマグロのよう(?)である。
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