ショパンコンクールの演奏がYouTubeで配信されている。便利な時代になったものだ。
ところで、時折、ピアニストが曲の合間にハンカチで顔の汗を拭いている。
なぜ、あんなに汗をかくのだろう?と不思議に思う人のために、今回はピアニストの汗について説明しよう。
【理由①全身運動】
速い曲や激しい曲を弾くためには、全身の筋肉を極限まで使うから。ピアノを弾くことは、見た目よりも運動量が多い。
【理由②集中力】
集中して脳がフル回転の状態になるから。頭の中は、猛スピードで大量の情報処理をしている状態だ。
【理由③照明】
実は、ホールのステージ上部には、照明器具が数多く設置されている。強い太陽の光を浴びているような感じになる。
【理由④体質】
元々、汗かきの体質だから。また、筋肉量が多いタイプは、同じ曲を弾いても汗をかきやすい傾向にある。
【理由⑤緊張】
緊張しているから。ただし、ピアニストは場馴れしているために、緊張が汗の主な原因になることは、わりと少ない。
【理由⑥衣装】
男の人は、燕尾服やスーツを着ることが多いから。その状態でピアノを全力で弾くと、内側に熱がこもってしまう。
そういう意味では、脚、背中、時にお腹まで露出するユジャ・ワンの衣装は、汗対策としては極めて優れていると言える。
【結論】
難しいピアノ曲を弾く時には、脳も身体にも非常に負担が掛かる。つまり、アスリートと同じ種類の汗をかく。
通気性を考えれば陸上選手のユニフォームが最適なのだが、その格好でピアノを弾く姿は、誰も見たくないに違いない。
※ジャズでは、カジュアルなシャツやTシャツでピアノを弾く人が多い。
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