『アリとキリギリス』キリギリス寄りの改訂版♪

2021年09月03日 10:17


あまりにも有名なイソップの寓話『アリとキリギリス』は、音楽の仕事をする人にとってはイヤな気分になる話だ。

話の中で、キリギリス(音楽家)が怠け者の象徴のように書かれているからだ。

音楽に携わる人達への社会的環境が悪いのは、この話の功罪なのではと思うほどだ。そこで、改訂版を書いてみました。


【改訂版】『アリとキリギリス』

暑い夏、働きアリは冬に備えて、たくさんの食糧をせっせと巣に運んでいます。

一方、キリギリスは、毎日バイオリンの練習をしています。練習をしないと、音程や響きが悪くなってしまうからです。

バイオリンあざも出来て、身体中も痛み、背中は少し左側に曲がっています。全ては美しい音を出すための代償です。

働きアリは、バイオリンの難しさを知りません。キリギリスを、楽器で毎日遊んでいる怠け者だ、と思い込んでいます。

そして、寒い冬になりました。

アリは、たっぷりの食べ物に囲まれていました。でも、ずっと家にいるため、毎日が退屈で仕方ありません。

そんなある日、お腹の空いたキリギリスがアリの家を訪ねました。「ぼくのバイオリンを聴いてみませんか?」

アリは喜びました。「ここにはYouTubeもNetflixも無いから、死ぬほど退屈していたんだよ。来てくれて良かった!」

キリギリスは、色々な曲を弾きました。アリは楽しい気分になり、「音楽って素敵だね!」とキリギリスに言いました。

アリが喜んでくれたので、キリギリスは幸せな気持ちになりました。そして、2人仲良く楽しく暮らしましたとさ。

指導歴30年以上、TOEICスコア805点で英検準一級も保有する、歌って弾けるピアノ教師が記事を書いています♪

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