出張レッスンをしていた時のこと。
レッスン3ヶ月目の小1のK君の家に行くと、「せんせい、ぼくのだいじなペットをみせてあげるね」と言ってきた。
最初は緊張気味だったK君が、打ち解けてくれている様子なので、とても嬉しくなる。
K君が大事そうに抱えてきた段ボールを私に見せる。「ぼくのペットのかいこちゃん。かわいいでしょ。」
私は、這うタイプの虫が大の苦手だ。叫びたいのを我慢して、「カワイイね。」と答えた。距離を縮めたかったからだ。
この話には、後日談がある。
「せんせい、すごいんだよ。かいこちゃんが、ガになったんだよ」とK君は、また嬉しそうに見せてくれる。
なんと、ガ(かいこちゃん)が手乗り文鳥のようにK君の指先に止まっている。楽しそうに羽をバタバタさせている。
虫には知能が無いと言うが、愛情を込めて育てると何か伝わるものなのかもしれない。
オリジナルの記事を載せています。当サイト内の文章、情報(内容)、写真等の無断掲載及びリライトは、ご遠慮下さい。