マンガの『キャプテン翼』では、「ボールは友達」という有名なセリフがある。
同じように、子ども時代の私とピアノの関係は、「ピアノは友達」という感覚に近かった。
ところが、だんだん付き合いが長くなると、関係も変わっていく。
例えば、忙しかったりでピアノを弾かないでいると、弾き始めは怒っているようなイヤな音を出す。
すねているのか、なかなかいつものような音を出してくれない。なだめるように丁寧に弾いてゆく。
逆に、すごく機嫌が良い時もあり、そんな時はピアノと一心同体になって音楽の質が上がり、時間の流れが速くなる。
また、ピアノの視線を感じる時は、時間が無いのに、ちょっと弾いてしまったりする。まるで、恋人みたいな存在だ。
ちなみに、オリンピックの開会式でジャズピアノを弾いた上原ひろみさんは、ピアノと会話が出来るらしい。いいなぁ。
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