バッハのピアノ曲にハマっていた時期がある。勉強するためにCDを買う。
夜、明かりを落とした部屋でCDを聴く。薄暗がりの空間でバッハの音楽を聴くのは、本当に落ち着くなぁ、と思う。
バッハの音楽は、日常を忘れさせ、宇宙空間に漂うような不思議な心地にさせてくれる。
気持ち良く聴いていたら、突然、男の人のうめき声が小さく聴こえた。
気のせいかな?と思って聴き直すと、ピアノに混じって「うぅ~」という微かな低い声が、、、。背筋が寒くなった。
私はヤバいCDを買ってしまった!
あとから調べてみると、そのピアニスト『グレン・グールド』は、歌い(うなり)ながら弾くことでも有名だった。
レコーディングの録音スタッフは、ピアノ演奏中の彼の歌声(?)を小さくするのに相当苦労したそうだ。
本人だと分かれば、幽霊?と思って怖かった声にも親近感がわく。ちょっと音痴気味のハミングもご愛敬だ。
それにしても、グールドの個性的な演奏は、何度聴いても飽きることが無い。
※ジャズピアニストでも、うなり声や掛け声を出す人は結構いる。グールドより力強いため、幽霊の声には聴こえない。
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