ピアノの先生は、手芸や工作に関しては得意な人と不得意な人に分かれます。もちろん、好き嫌いも真っ二つに分かれます。
知り合いの先生達の中には、トールペイントが得意だったり、自分のワンピースも縫える人、手編みが好きな人などがいます。
最近では、器用さを生かして、副業として教室で使う手作り教材などを販売するピアノの先生も徐々に増えてきています。
私は、ピアノ以外では細かいことをしたくないタイプなので、そんなピアノの先生達をすごいなぁ、と思っています。
そんな私ですが、既製品で欲しいデザインが見付けられなかったので、今回は自分でピアノ学習用教材を作ることにしました。
まず、100円ショップでカラフルなm&m'sチョコレートのデコパーツを見付けたので、「これだ!」と思って購入しました。
チョコレートが好きなので、それも選んだ理由の一つです。楽しい気分でレッスン出来そうな気がしたからです。
次に、ホワイトボードを買いました。少しだけこだわって、オフホワイトの反射が少なくて目に優しいタイプを選びました。
帰ってきてからは、デコパーツの後ろに一つ一つ粘着マグネットシートを切って貼り付けました。(すごく地味な作業です。)
マーカーで五線のラインを書いて、それらのおはじきを置いてみると、動かしていくうちにラインが消えることに気付きます。
そこで、別の日にホワイトボード用ラインテープを買ってきて、貼ってみました。五線は、何とか無難に貼れました。
ただ、ト音記号は難しかったので、ちょっとずつ切って重ねながら形を作りました。
m&m'sのデコパーツは6色セットだったので、もっと色を追加したくなり、通販で違う色を注文しました。
また、見た目が何となく殺風景な気がしたので、クマのパーツも購入してマグネットを付けて四隅に置いてみました。
もちろん、ただの飾りではなくて、線の上と線の間が分かるように、横向きにして使うためです。
様々な試みを経て、手作り教材がようやく完成しました。(結局、市販品と同じ位の値段になってしまいました。)
さて、生徒さんのレッスンで使用してみると、おはじきに「カラフル!」「美味しそう~」「カワイイ!」と反応は上々です。
クマを横向きにして、「クマちゃんが線の間で寝ているよ。」「クマちゃんが串刺しになっちゃったよ!」と説明します。
ただし、1音ごとに色分けして並べた場合には、色の情報のために場所への認識力が弱くなってしまうことに気付きました。
そのため、生徒さんの好きな2色だけを選んでもらって、ト音記号とヘ音記号と完全に色分けして並べるようにしました。
両手の訓練になるように、色が混じったケースから片手ずつ取り出したり、ヘ音記号の場所は左手を使うよう指示しています。
利き手でないと微妙な調整が難しいため、正しい場所に置くのに時間がかかるようです。その分、指の訓練にもなります。
最近、幼児の握力や器用さが以前よりも落ちていることを感じます。コロナ禍の影響や遊び方の変化なども要因だと思います。
我々ピアノ教師も、そこを補う何かしらの工夫や対策をしなければ、と感じる今日この頃です。
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